こんにちは、広島市の四技能型・英検対策の英語塾、スクール今西の今西一太と申します。
最近、面談でよりよい学習法をお勧めするために「学習方略」に関する論文を読んでいます。
「学習方略」とは簡単に言えば広い意味での勉強法のことです。どのような勉強法をすれば成果につながりやすいかを情報収集しているわけです。
今回は読んだ中でも特に役に立ったと思った論文、
を中心にその他の論文もいくつか参照しながら、学力と強い相関のある学習法とあまり相関のない学習法について情報共有したいと思います。
導入でも述べたように、「学習方略」とは広い意味での勉強法の事です。
のような狭い意味での勉強法だけでなく、
なども含む広い概念です。
方略には様々な種類があります。以下、木村 (2015) をもとに、今回の記事で重要になる方略をいくつかまとめます。
以下、これらの方略のうち、学力(成績)と強い相関があった方略と弱い相関しかなかった方略を木村 (2015) を元に見ていこうと思います。
学力(成績)と一番相関がなかった方略は、
その次に相関がなかった方略は
だったということです。
また、木村 (2015) は勉強時間と学力の相関も見ていますが、勉強時間を増やすことも学力とは強い相関はない(多少の相関はある)ということでした。
というのは経験的にも納得できるところではないかと思います。
逆に学力と最も強い相関があったのは
および
ということでした。(しかもこの2つの方略は親の学歴などと相関が低いため、家庭環境に関係なく学力に貢献している)
ご褒美や飽きたらどうするかという外的な部分に注目した方略は効果が薄く、内容に注目して重視する方略の方が学力に強い相関がある、というのは予想通りでしょうか。
また、方略とはいいがたいかもしれませんが、
というのは学力とかなり強い相関がある、とも述べられています。
別の研究(*1)でも、
ということが述べられています。
以上の議論をまとめて具体的な指導に移すとしたら、まずは
が重要になってくると思います。
さらに、ある研究 (*2) によると、ある勉強法が大事だと思っていてもその勉強法に対する負担感の高さからなかなかそれを採用しない、という例が一定の層に多くみられるということです。
確かに、やるべき勉強法を指導した後も、(おそらくその勉強法が大変なので)自分の今までやってきた勉強法に固執し、結果うまくいかないという例はたまにあります。
そのため、
事が重要になってくるのでは、と思いました。
より良い学習法指導ができるよう、これからも勉強を続けていこうと思います。