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【英語】2006年4月2日~2007年3月31日生まれの生徒は大変

こんにちは、広島市の四技能型英語塾、スクール今西英語学院の今西一太です。

2017年11月9日、大学入試改革を扱ったセミナーに参加してきました。詳しい方にとっては既知の内容だと思いますが、多くの保護者の方にまだ十分認識されていないような重要な情報を幾つか仕入れてくることが出来ましたので、こちらで共有したいと思います。

※1に記載のある、2020年度における民間試験の導入は見送られました。

1.英語入試:2020年以降、国公立大学入試では数か月にわたって2回以上入試を受ける

英語の大学入試は四技能型になることが既に確定しています。その際、2020年~23年までは「共通テスト(センター試験の後継)」と四技能の検定試験、双方を受験する方針となっています。

マーク式、民間とも義務化=新テスト英語、23年度まで―国大協

つまり、現在(2017年度)の中学校3年生から小学校6年生は

・高3の4月から12月に民間の検定試験を2回まで受験
・その後、1月に共通テストを受験

というスケジュールに沿って動くということです。

英語に限って言えば、受験の時期が大幅に(半年以上)前倒しされるという大きな変化です。早めの準備が肝心と言えそうです。

民間試験については、

入試の英語民間試験「10か所以上で実施」など要件

などにあるように、どれが採用されるかはまだ検討中です。(英検が採択されることはほぼ間違いないでしょう)

 

2.国公立大のAO・推薦入試で、学力を評価するテストが課される可能性が高まっている

AO・推薦入試において、小論文や共通テストなどの学力を測定するテストを課すことが確定しています。

これまでは評定平均が高ければ推薦入試を受けることが出来るという状態で、評定の甘い学校(進学校ではない学校)の生徒が有利、という状況がありました。

しかし、これからは推薦入試でもある程度の学力が担保されないと合格が難しいという状況が生じてきそうです。学校の成績が良ければ安泰、という状況はこれから減って行くと予想されます。

 

3.2017年度の小学校5年生(2006年4月2日~2007年3月31日生まれ)が一番大変

入試改革が始まるのは2020年からなので、2017年度現在の中学校3年生が初めて対象となる学年のため大変、ということはよく言われます。

しかし、実は現在(2017年度)の小学校5年生の方がはるかに大変な過程を経なければならないということはあまり知られていません。

・中学校3年生で、新指導要領に対応して教科書が大幅に難化する
・高校1年生、2年生で新指導要領に対応して難化した教科書を使用する
・移行期間が終わって本格実施される新しい大学入試の初めての受験学年になる(CBT:コンピューターを使用した試験、IRT:回答結果に応じて次の問題の難易度が変化する試験、などの活用が検討されている)

など、中学校から大学受験に向けて非常に厳しい変化を経験しなければならないのが現在の小学校5年生です。保護者も教師も全力でこの学年が経験する大きな変化に対応できるよう支えていく意識が必要になるでしょう。
 

4.早稲田大学や明治大学などの有名私大で、英語4技能入試が大幅に拡充されている
a. 早稲田大学国際教養学部

2018年から定員150名全員を対象にして、100点満点中15点扱いだったリスニングを外部試験の結果に応じて点数加点する方針になっています。

具体的な加点は

1級合格 / TOEFL 95以上:15点加点
準1級合格 / TOEFL 72以上:10点加点
2級合格 / TOEFL 42以上:5点加点
それ以下:加点無し

となっています。

つまり、外部試験を受験せずにこの試験を受けると100点中85点満点のハンデ戦を戦うことが確定しているということになります。間違いなくほとんどの人が少しでも有利な状況を求めて外部試験を受ける事が予想されますので、この学部を受験する場合は外部試験が必須と言っても過言ではないでしょう。

 

b. 明治大学国際日本学部

230人の定員全員について、

英検準1級以上、IELTS 5.5以上、TEAP 334点以上、TOEFL 72点以上、TOEIC SW 1095以上

のいずれかで、英語が満点扱いとなります。以上を取得して受験に臨む受験生は(大多数ではないでしょうが)かなりの数いることが予想されますので、取得できない受験生はそれだけでかなり不利になることが予想されます。
 

5.その他、まとめ

その他、国語の試験内容が駐車場の契約書を読み取ってトラブルで有利な立場に立つためその齟齬を指摘する問題になっていたり、改革後の入試は今までとは本当に大きく違う問題が沢山例として挙げられていました。

目前に迫っている大学入試がこれまでとは全く質の違うものになりつつあり、それに対して早めに対応しなければ大変なことになるというのがお分かり頂けたかと思います。

正確な情報を早めに入手して、対応できる教育を提供していかなければならないと志を新たにした次第です。

 

at 2017/11/13 20:34:39