こんにちは、広島市の四技能型英語塾、スクール今西英語学院の今西一太と申します。
スクール今西では英作文の添削を「英語ネイティブ講師→日本人講師」のダブルチェックで行っています。英語ネイティブが文法添削をし、その後日本人講師が文法や構成に関するコメントを付けています。
このうちの「日本人講師」の添削は最近ではもっぱら私が行っています。毎週毎週大量の英作文を見ていると、
「このミスが本当に多い!」
というミスが大量に分かってきます。今日はそのうち、and but so の用法について取り上げます。簡単に見えて正しく使えている人が少ないのがこれらの3つの単語です。
結論から先に簡単に言うと、and but so の三つを使う場合は以下の原則を守った方がよいです。
重要原則:文頭では and, but so を使わない
理由:この3つは「等位接続詞」(自分の左にある文・単語と右にある文・単語を等しい文法的要素として接続する品詞)なので、左右両方に文や単語がないといけない
例えば、以下の文の and は(間違いとまでは言いませんが)できるだけ避けた方がいい用法です。
I want to live in Tokyo. In Tokyo, there are a lot of interesting shops. And I especially want to go to ...
英語圏の学校で作文指導を受けた先生たちも、このような and の用法は「基本的に避けるべき」というコメントをします。上で述べたように and but so は「等位接続詞」で、左側に何もない状態というのはダメだからです。
2. 文頭で and などを使いたくなったらどうするのか
それでは、andなどをこのように文頭で使いたくなったらいったいどうすればいいのか、その解決策をいくつか見ていきましょう。
(1) 単純に消してしまう
上の and の例文であれば、and を消してしまっても意味的に全く問題なく通じますので、消してしまいましょう。
× I want to live in Tokyo. In Tokyo, there are a lot of interesting shops. And I especially want to go to ...
〇 I want to live in Tokyo. In Tokyo, there are a lot of interesting shops. I especially want to go to ...
(2) ピリオドではなくてコンマにする
文頭でだめなら、文頭でなく文の中間にしてしまえばよいのです。and but so の前のピリオドをコンマに変えてしまいましょう。
× He is poor. But he is happy.
〇 He is poor, but he is happy.
× I missed the train. So I was late for school.
〇 I missed the train, so I was late for school.
(3) 接続詞ではなく、「接続の意味を表す副詞」を用いる
and → also や in addition など
but → however や nevertheless など
so → therefore や thus など
同じ意味を表す副詞(句)を用いれば、文法的にOKになります。これらの「接続を表す副詞(句)の後には必ずコンマを入れるのも忘れずに!
× He didn't want to go. But he went.
〇 He didn't want to go. However, he went.
以上、and but so の用法の基本についてまとめました。
教科書などでは and but so が文頭に来ている文を見かけることがあるから、別にいいのでは?
と考えたり、そのように指導したりする先生もいます。しかし、それらの and but so は強調などの微妙なニュアンスがあり、その微妙なニュアンスがつかめていないうちはまねをしない方が無難です(英語圏の学校で作文教育を受けた先生も同じコメントをしていました)。
上の原則と対策を守って、文法的により正しく英語が書けるように頑張っていきましょう!
※上の話はあくまで英作文の話です。会話では and but so を文頭(話始め)に用いるのはごく普通の事ですので注意してください。