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【英語】学術研究とビジネスの両方に携わる私が中高生時代に学んでおきたかったこと

こんにちは、広島市の四技能型・英検対策の英語塾、スクール今西の今西一太と申します。

今回はいつもと毛色の違う記事ですが、スクール今西の経営と並行して研究者として言語学の研究を行っている私が、「中学生・高校生のうちからこれをやっておけばよかった」と思うこと、ひいては今の中学生・高校生に対して「ぜひ今のうちからこれを勉強しておいてほしい」と思っていることについて書いてみようと思います。

中学生・高校生のうちはどうしても目の前の定期テストや受験だけに目が行ってそれ以降のことを考える余裕がないのもよくわかります(実際私もそうでした)。しかし、これからの時代は特に「いい大学に入ったらそれで安泰」ということはありません。

参考:天下のTOYOTAですら終身雇用の維持は難しい

受験や定期テストに集中することは理解できますが、大学に入って以降もこの社会で勝ち残っていくために中学生・高校生のうちからぜひ身に着けておいてほしい能力というものがあります。

以下、私の個人的な体験からいくつかの点に絞ってその内容を書いていってみようと思います。

 

1.文章を書く練習

まず最重要事項として挙げたいのは、相手に自分の考えを整理して伝える文章を書く練習です。

文章を書いて相手に自分の意見や考えを伝える機会は、ビジネスや研究をしていると山のようにあります。その際、相手に伝わりやすい文章を書けるかどうかは仕事の成功を大きく左右すると言っても過言ではありません

特殊な例はあると思いますし今は変わっているかもしれませんが、一般的な中学生・高校生の普段の国語の授業では文章の読解や解釈を中心に扱っていて、文章の書き方を徹底的に習う機会というのが少ない方も多いのではないでしょうか。

私の場合、文章の体系的な書き方指導というものを受けた記憶はなく、読書感想文などの課題が出た際も感覚でなんとなく書いていた記憶があります。大学に入った後もレポート課題がありましたが、どのような構成で書けばいいのかなどの指導は全くなかったので、自力で本を読んだりして「パラグラフ・ライティング(後述)をすればいいのか」などと学んでいっていました。この能力は、できれば高校生ぐらいのうちにしっかり身に着けておくと、大学生になって本格的に学術的な内容を学ぶ際に困ることがないかなと思います。

どのように勉強したらよいかわからない、という方は、例えば以下のようなサイトをとっかかりに、「パラグラフ・ライティング」という文章の書き方の基本を学習していっていただけるとよいと思います。「パラグラフ・ライティング」とは、段落ごとに内容を整理して相手にわかりやすく伝えるための文章構成のことです。

英語にはなりますが、英検3級から1級で課されるライティング課題の練習をするのも、文章力を磨く1つの手段になると思います。

書いたものを評価してくれる人がいない、という場合は、AIを活用してみるのはいかがでしょうか。例えば、 ChatGPT を使用して、「以下の文章の構成や内容を評価してください」などの依頼すれば、文章の改善点などを指摘してくれます。実は今お読みいただいているこの文章も、ChatGPTにいろいろな添削をお願いした結果出来上がったものです。

ChatGPTの使い方がよくわからない、という方は、「ChatGPT 使い方」などで検索をすれば、例えば以下のサイトのようなわかりやすく使い方を教えてくれるサイトが見つかります。このようなAIを活用できるかどうかもこれからの時代で成功できるかどうかの差別化要因になってきそうです。ぜひ参考にしてみてください。

 

2.プレゼンの練習

研究者をしていると学会・研究会での発表の機会が多くあります。これについても自分が学生の頃に体系的に指導を受ける機会は全くありませんでした。

私は幸い委員会活動などで人前に立つ機会が多かったので、場慣れしてそれなりに上手になることができたように思います。しかし、そのような機会がないままいきなり「それでは自分の意見を発表してください」と言われてもかなり困るだろうな、ということは推測できます。

実際、プレゼン慣れしていない中高生は「原稿ばかり見ている」「文と文の間に間がほとんどなく機械的に読んでいる」など、相手にメッセージが伝わりにくいプレゼンをしがちです。これは、プレゼンとフィードバックの機会を多くもらうことでかなり改善するでしょう。

研究だけでなくビジネスなどでもプレゼンや発表の機会は今後ますます増えてきて、その出来によって仕事の成果が変わってくる例も増えてくると思います。「受験に必要ないから」と言わず今からでも人前で話をすることができる機会があったら積極的に自分から引き受けて、どんどん練習していきましょう。

 

3.第2外国語

これは私が言語学を研究しているということからきているのもありますが、第2外国語を選択できる機会が中学・高校のころからあれば、若いころからもっと広い視野で世界を見ることができたかもしれないと思います。昔の自分もそうでしたし今の中高生を見ていても思いますが、「外国」というと無意識に英語圏を想定していて、それ以外の他の広い世界や多様な文化のことが完全に意識の外に行ってしまっているように感じることが多いです。

台湾では中学生の時点から英語に加えて日本語の学習を選択することができたり、ルクセンブルクでは外国語を3つ勉強したりするなど、「第2外国語は大学から」という日本での常識は、国際的にみて別に普通のことではありません。

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参考:台湾の外国語教育、第2外国語教育についての報告書

実際、ドイツ語・中国語を第2外国語として勉強した中学生・高校生を知っていますが、彼らの場合そのことが進路や今後の目標に大きな影響を与えていることが多いです。

中高生が第2外国語の勉強を開始するのはそれほど難しくありません。本屋に行ってまずは一番簡単そうな入門書を買って読んでみましょう。さらに、

などのサイトに行けば、無料・音声付きで外国語を勉強することができます。こちらのサイトであればかなり色々な外国語の練習講座があるので、興味のある言語を見つけやすいでしょう。

また、メジャーな外国語であれば YouTube にも無数の入門動画があります。「〇〇語入門」で検索してみましょう。外国語教室をお探しの場合、大人向けであっても中学生・高校生は快く受け入れてくれるところが多いと思います。「〇〇(お住まいの地域) 〇〇語教室」と検索してみましょう。

 

4.まとめ

以上、研究者として言語学の研究をしつつ、会社経営も並行して行っている私が中学生・高校生の時点で学んでおきたかったことを4点述べました。

私は以上のことをほぼ自力で身に着けていきました。それにより、論文やブログ記事を書く際も読者にとってわかりやすい構成を意識しながら書く意識を持てていますし、発表や講演の際も「堂々として発表に慣れている感じがあり、聞きやすかった」という感想をいただくこともあるようになってきましたが、それはやはり自分でかなり意識的に「この能力を身に着けよう」と思って自助努力をした成果だと思います。

これらの機会を提供している日本の中学・高校はまだあまりないかもしれません。しかし、自分のキャリアを真剣に考えたいと思っている若い方々は、ぜひ大学受験という自分のキャリアの中の単なる1ステップだけを中心に考えるのではなく、それ以降の自分のキャリアまで意識して、どんな能力を身に着けていけばいいのかを真剣に考えてみることを勧めます。

それにより学校で提供される内容に収まらない様々な能力を身に着けていけば、将来ライバルになる人よりも一歩先に進むことができ、この競争社会で勝ち抜いていける可能性を高めることができると思います。

 

at 2023/10/27 11:02:30